広大な敷地内には複数の観察路が網の目のように整備されているが、混雑を避けてじっくり自然と対峙したいなら、あえてメインルートを少し外れた尾根沿いの小径がおすすめだ。春には可憐なシュンランやヤマツツジが足元を彩り、初夏には新緑の隙間からオオルリの美しい囀りが響き渡る。
秋が深まれば紅葉が谷を染め上げ、冬には葉を落とした梢にルリビタキやジョウビタキなどの冬鳥が姿を現す。ただ歩くだけでは見落としてしまう小さな苔や昆虫の営みも、案内板を手がかりに歩みを進めることで、まるで図鑑の世界に入り込んだかのような知的好奇心を刺激してくれる。