2010年代半ば、独特のハイテンションなリズムネタで列島を席巻した永野ですが、現在見せている活躍の熱量は当時を遥かに凌駕しています。情報番組のコメンテーターのような無難な発言はおろか、予定調和のバラエティ演出を根底から覆す「剥き出しの言葉」が、SNSを中心に爆発的な反響を呼び続けています。
再ブレイクの決定打となったのは、テレビプロデューサー・佐久間宣行氏の手掛けるWEBコンテンツや、深夜バラエティ番組での徹底した自己開示とカウンターカルチャー的な批評です。「世間が良いとされているもの」「皆が空気を読んで褒めているカルチャー」に対し、独自の美学と緻密なロジックで異を唱える姿は、単なる悪口ではなく「極上のエンターテインメント批評」として受け入れられました。
かつてのリズムネタ期を本人は「世の中に寄せていた仮面の時代」と振り返っていますが、現在はその仮面を脱ぎ捨て、本来持っていたカルト的な知性と攻撃性を全開にしています。毒を吐きながらも最後は自分自身をピエロとして差し出す絶妙なバランス感覚こそが、視聴者に不快感を与えず熱狂を生み出す最大の要因です。