ネイルプライマーには、大きく分けて「アシッドプライマー(酸性)」と「ノンアシッドプライマー(非酸性)」の2種類が存在します。両者の化学的アプローチは全く異なり、誤った選択をすると爪に深刻なダメージをもたらします。
かつてネイル業界の黎明期に多用されていたアシッドプライマーの自爪ダメージと危険性は、サロン現場でも長年問題視されてきました。メタクリル酸などの強酸成分は、爪表面のケラチン組織を意図的にエッチング(腐食)して微細な穴を開け、そこへ樹脂を食い込ませる仕組みです。そのため、長期間使い続けると爪が紙のように薄くなり、皮膚に垂れた場合は激しい痛みを伴う化学熱傷(ケミカルバーン)を引き起こす危険性があります。
こうしたリスクを排除するために開発され、現在市場の9割以上を占めるのがノンアシッドプライマーです。酸を含まないため爪のタンパク質を溶かす心配がなく、分子の両端に「爪にくっつく性質」と「ジェルにくっつく性質」をそれぞれ持たせることで、強力な両面テープのような役割を果たします。
セルフネイラー間におけるノンアシッドプライマーの評判は非常に高く、「爪を傷めずに先端の欠けが劇的になくなった」「1週間で浮いていたネイルが1ヶ月持った」という喜びの声が大多数を占めます。ただし、酸を含まないとはいえ化学合成物質であることには変わりないため、皮膚にはみ出したまま放置すると接触皮膚炎やジェルネイルアレルギーの原因になります。どんなに優しい処方であっても、皮膚につけない慎重な塗布が必須です。