1971年に放送を開始した日本テレビのオーディション番組『スター誕生!』は、それまでのスカウト主導だったタレント発掘の常識を根底から覆した。審査員の厳しい批評、会場に掲げられるプラカード、そして決断を迫られる少女たちの強張った表情。番組はお茶の間の視聴者を単なる傍観者から「共犯者」へと変貌させた。
無名の少女がプロフェッショナルの洗礼を受け、洗練されたスターへと変貌を遂げていくプロセスの可視化。このリアリティショーの手法こそが、ファンに強力な当事者意識を植え付けた。完璧な歌唱力よりも成長過程のドラマを売る。この転換点が、日本のポップカルチャーにおける「アイドル」の定義を決定づけた。