ここ数年、手話に対する社会的な関心はかつてない高まりを見せている。その背景として外せないのが、社会現象となったドラマ『silent』の存在だ。主演の川口春奈と、ろう者の青年を演じた目黒蓮による切なくも美しいやり取りは、多くの視聴者の心を揺さぶった。画面越しに紡がれる手の動きに魅せられ、「自分も手話を学んでみたい」と一歩を踏み出す若者が一気に増えたのだ。
このブームは一過性の現象にとどまらなかった。NHK Eテレ『みんなの手話』の視聴率や関連テキストの売上が伸びを見せたほか、YouTubeでも手話の解説動画を投稿するクリエイターが急増。日常的な挨拶である「こんにちは」の表現法を検索し、イラスト素材として手元に置こうとする動きが、個人のSNS発信から法人のCSR活動まで幅広く浸透している。