フジテレビジョンの看板番組『とんねるずのみなさんのおかげでした』が圧倒的な視聴率を誇っていた時代、テレビ番組作りには現在では考えられないほどの荒々しさと自由が許されていた。コンプライアンスという言葉が形骸化していた頃の現場は、ある種のアウトロー精神に満ちていたと言ってもいい。
番組スタッフやタレントが夜の街に繰り出し、そこで得た生々しいストリートの空気感が演出にフィードバックされる。そうした熱狂の裏で、裏社会との物理的な距離が極めて近かったのも事実だ。テレビ局が持つ強大な権力と、ストリートを牛耳る勢力。両者が衝突を避け、時に緊張感を孕みながら共存していた構造が、かつてのバラエティ番組の圧倒的なスリルと爆発力を生み出す一因となっていた。