ここに至るプロセスは決して平坦ではなかった。会場建設費が当初計画の1.9倍となる最大2,350億円にまで膨らんだ際、国(経済産業省)、大阪府・市、財界の3者による費用負担を巡って激しい議論が交わされた。国民の税金投入に対する厳しい批判が渦巻くなか、吉村洋文知事は「運営費での黒字化と波及効果による還元」を前面に押し出して理解を求めた。
政府側の経済政策・財政分析の専門チームも、公的資金の投下に対する説明責任を果たすため、幾度となく収支試算の再評価を実施した。最終的にインフラ整備費と運営費を明確に分離し、運営面での黒字を確実に確保するスキームが構築されたことが、破綻を免れた裏の勝因であった。