これらの最新研究の波を受け、岩手県北上市の日本現代詩歌文学館では、放哉の肉筆原画や新出資料を一堂に集めた特別企画展が開催され、連日多くの来場者が詰めかけている。展示された生々しい筆跡からは、死と向き合い続けた男の息遣いが直接伝わってくるかのようだ。
さらに、角川文化振興財団も放哉に関する新たな学術助成と大規模シンポジウムの開催を発表した。昭和の文壇で半ば伝説として語られてきた漂泊の俳人は、没後100年近くが経過した現在、現代詩やポップカルチャーの表現者たちに新たなインスピレーションを与える存在として完全に蘇っている。