2021年に発覚したDV疑惑およびその後の泥沼裁判は、メディア報道のあり方を大きく変えた。法廷闘争へとなだれ込む中で、双方の主張が週刊誌などを通じて大々的に報じられ、元夫側の人物像についても様々な角度から論じられることとなった。
取材現場では、裁判所に姿を現した元夫の服装や立ち振る舞い、証言内容が詳細にメモされ、記事化された。直接的な顔写真が大きく掲載されることは稀であったものの、報道記事の描写によって読者の頭の中に「人物像」が形作られていった。過熱する報道合戦の中で、プライバシーの保護と報道の自由の境目が極めて曖昧になった時期でもあった。