行政や専門研究機関の姿勢も急速に変化している。厚生労働省が策定した健康指針や、国立がん研究センターが継続して発表している疫学調査データでも、アルコールに対する「適量」の概念は個人差、特にALDH2の遺伝子型に依存することが明確に打ち出された。
国立がん研究センターの追跡調査によると、フラッシング反応が出る体質の人が週に一定量以上の飲酒を継続した場合、食道がんのリスクは何十倍にも跳ね上がる。政府や公的機関が節酒や禁酒の啓発を強めている背景には、こうした避けられるはずの発がんリスクから国民を守るという急務がある。