今池グランドビルの変貌に対して、長年この街を見つめてきた人々は何を感じているのか。SNSや地域コミュニティ、現地での聞き込み調査から浮かび上がったのは、「ノスタルジーへの惜別」と「治安・防災改善への期待」という二面性です。
40代以上の古くからのファンからは、次のような惜別の声が根強く聞かれます。
「昔は映画を観て、そのまま下のサウナや居酒屋へ流れるのが最高の週末だった。昭和の猥雑でエネルギッシュな今池を象徴する建物が消えていくのは純粋に寂しい」(50代・地元自営業男性)
一方で、近隣に暮らす子育て世代や新規転入者からは、街の近代化を歓迎する意見が圧倒的です。
「薄暗く老朽化していたビルが取り壊され、見通しが良くなった。夜間の街頭照明も明るくなり、駅前を子ども連れで歩く際の心理的不安が大幅に減った」(30代・千種区在住主婦)
現地を実際に歩くと、かつての昼夜逆転したアンダーグラウンド感は薄れ、歩道整備やバリアフリー化が進んだことで、誰もが利用しやすい開かれた街へと体質改善が進んでいる空気がダイレクトに伝わってきます。