結論から言えば、池脇千鶴の顔が変わった理由およびむくみの真相は、直後にスタートした主演ドラマ『その女、ジルバ』(東海テレビ・フジテレビ系)における徹底的な役作りでした。
同作で彼女が演じたのは、大手百貨店のアパレル店員から物流倉庫へ左遷され、恋人も夢もなく人生に絶望していた40歳の独身女性・新島笛子(笛美)。池脇千鶴は、人生に疲れ果て、自分を諦めかけている中年女性のリアリティを出すために、あえて体重を増やし、肌のくすみや目の下のたるみ、たるんだフェイスラインをそのままカメラの前に晒す決断を下しました。
制作関係者の証言や当時の現場レポートによると、彼女はクランクイン前から食生活を調整して体を意図的に重く見せ、あえてノーメイクに近い状態で現場に臨んでいたことが明らかになっています。バラエティ番組への出演はちょうどその撮影期間中だったため、「役柄の肉体のまま」出演したことで世間に激しいギャップと誤解を生む結果となりました。
ドラマが進行し、笛美が高齢バー「OLD JACK & ROSE」で働き始めると、内面の輝きとともに外見が若々しく美しく変化していくという驚異的な変貌を披露。前半の「老け込み」と後半の「輝き」を肉体レベルで演じ分けたこの演技は、視聴者や評論家から「神業」「本物の女優」と絶賛され、第47回放送文化基金賞演技賞を受賞するなど、池脇千鶴の演技の評判を決定づける金字塔となりました。