アクション作画のクオリティにおいても、『銀魂』は日本のアニメーション史に確固たる足跡を残しています。ギャグの脱力感から一転、命のやり取りを描く戦闘シーンの緊張感は圧巻です。
アニメ第61話で描かれた紅桜篇のクライマックスでは、銀時と桂小太郎が巨大な天人の群れに立ち向かいます。桂が放った「美しく最後を飾りつける暇があるなら、最後まで美しく生きようじゃねえか」という紅桜篇を象徴する名言とともに、背中を預け合って戦う二人の姿は、かつての攘夷志士の絆をまざまざと見せつけました。
また、第142話の吉原炎上篇における神楽の覚醒シーンは、普段の愛らしいヒロイン像を完全に覆す戦慄の描写でした。仲間である新八を痛めつけられた怒りから、夜兎の血を完全に解放し、阿伏兎を圧倒的な狂気と暴力で叩き伏せる姿は鳥肌必至の名場面です。自我を失いかける神楽を、血まみれの新八が必死に抱きとめて正気を取り戻させる展開は、万事屋の絆の深さを象徴しています。
そしてシリーズ最大の激闘と称されるのが、第305話の将軍暗殺篇「銀時vs高杉」です。互いの信念と過去の痛みが激突するこの戦いは、BGMを排した泥臭い肉弾戦と、交錯する過去の回想が見事に融合。刀が折れ、拳を交わし、血を吐きながらも互いを否定し合えない二人の姿は、アニメ史に残る名勝負として語り継がれています。