人口わずか約1000万人の小国ポルトガルが、なぜ半世紀以上にわたり世界の第一線でトップ選手を生み出し続けられるのか。その根底には、ポルトガルサッカー連盟(FPF)と国内3大メガクラブ(スポルティングCP、ベンフィカ、FCポルト)が長年かけて構築した世界最高峰のアカデミー育成エコシステムが存在します。
育成現場では幼少期からフットサルを取り入れ、狭いスペースでの素早い状況判断、卓越したボールコントロール技術、1対1の打開力を徹底的に叩き込みます。スポルティングCPのアカデミーからはフィーゴやロナウドをはじめ、数多のウインガーが輩出されてきました。加えて、南米(特にブラジル)からの有望株を若年層で獲得・適応させて欧州トップリーグへステップアップさせるハブ機能も強固です。
さらに見逃せないのが、指導者の育成力です。ジョゼ・モウリーニョを筆頭に、ポルトガル出身の戦術家は欧州各国のトップリーグで高い戦術適応力を示してきました。選手のみならず、緻密なゲームモデルを設計できる優秀な指導者が育成年代からトップチームまでシームレスに配置されている点こそ、安定して強豪の地位を維持できる最大の構造的強みです。