内閣府の有識者会議が取りまとめた被害想定によると、南海トラフ巨大地震が最悪の条件下で発生した場合、最大死者数は約32万3,000人、全壊・焼失棟数は約238万棟、経済被害は220兆円超という国難規模の打撃が予測されています。
震度分布においては、静岡県から宮崎県にかけての10県に及ぶ広大なエリアで最大震度7が想定されており、関東から九州までの太平洋側全域が震度6弱以上の激しい揺れに見舞われます。特に沿岸部を襲う巨大津波は最大高34メートル(高知県黒潮町など)に達し、静岡県や高知県の一部地域では地震発生からわずか2〜3分で大津波が襲来すると試算されています。
上表のデータが浮き彫りにするように、南海トラフ地震における圧倒的な脅威は「超広域での強い揺れ」と「津波による壊滅的被害」の複合です。しかし、内閣府の試算では、津波避難ビルへの迅速な移動や家屋の耐震化・家具固定を徹底することで、死者数を約8割減らせるという確かな減災モデルも示されています。