真如苑という組織を理解するうえで無視できないのが、その歴史的ルーツである。昭和初期の1930年代に立川で発祥したこの運動は、もともと真言宗醍醐派の伝統的な修験道や密教儀礼を基盤として発展した。伝統的な仏教の系譜を引き継ぎながらも、昭和中期に独立した宗教法人としての道を歩み始めている。
教義の核に据えられているのは、釈尊が旅の終わりに残したとされる『大般涅槃経』だ。すべての生き物に仏性が宿るという「一切衆生悉有仏性」を根本哲学とし、既存の大乗仏教の枠組みを活用しながら、現代の日常で実践できる形へと再構築している点が一般的な新興宗教と大きく異なる点と言える。