「水金地火木土天海」へ変わった真相|冥王星除外の理由と最新の覚え方

「水金地火木土天海」へ変わった真相|冥王星除外の理由と最新の覚え方

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2006年8月、チェコの首都プラハで開催された第26回国際天文学連合(IAU)総会は、連日にわたる激しい応酬の舞台となった。天文学史上初めて明確に文書化された「太陽系惑星の3条件」は以下の通りである。

  • 条件1:太陽の周りを公転していること。
  • 条件2:十分な質量を持ち、自己重力によってほぼ球形を保っていること(静水圧平衡)。
  • 条件3:その軌道周辺から、他の天体を一掃していること(軌道近傍で圧倒的な重力支配を持つこと)。

冥王星は条件1と条件2を完全に満たしていたものの、「条件3」を満たすことができなかった。冥王星の質量は、その軌道領域を共有する無数のエッジワース・カイパーベルト天体の総質量に比べて圧倒的に小さく、自らの重力で軌道上の小天体を排除または統合できていない。さらに、巨大な海王星の公転軌道と一部交差する特異な楕円軌道を描いている点も、領域内を支配しきれていない明確な証拠と見なされた。

この結果、冥王星は従来の惑星(Classic Planets)から新設されたカテゴリーである「準惑星(dwarf planet)」へと移行することとなった。惑星と準惑星、そして小惑星などの太陽系小天体がどのように区分されているのか、物理データと定義の相違を客観的数値で比較したのが下表である。

分類区分代表天体と物理数値軌道周囲の支配力(条件3)編集部の見解・位置づけ惑星
(Planets)水星〜海王星(計8個)
・地球直径:約12,742km
・地球質量:約5.97×10^24kg完全に一掃済み
自身の軌道周辺で重力的に絶対的優位を確立している。太陽系の主役となる8天体。明確な境界線によって厳密に担保されている。準惑星
(Dwarf Planets)冥王星、エリス、ケレス等
・冥王星直径:約2,376km
・冥王星質量:地球の約0.22%未達成
カイパーベルトや小惑星帯など、同軌道帯に多数の天体群が共存。球形を保つほどの重力はあるが、空間の主導権を持たない過渡的カテゴリー。太陽系小天体
(SSSB)小惑星、彗星、カイパーベルト天体
・多くは直径数百m〜数十km
・形状は不定形未達成
質量が極めて小さく、自身の重力で球形になることすらできない。惑星形成期の残り滓(デブリ)。太陽系創生時の始原的情報を残す貴重な標本。
橋本 菜々子
著者

橋本 菜々子

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。