2006年8月、チェコの首都プラハで開催された第26回国際天文学連合(IAU)総会は、連日にわたる激しい応酬の舞台となった。天文学史上初めて明確に文書化された「太陽系惑星の3条件」は以下の通りである。
- 条件1:太陽の周りを公転していること。
- 条件2:十分な質量を持ち、自己重力によってほぼ球形を保っていること(静水圧平衡)。
- 条件3:その軌道周辺から、他の天体を一掃していること(軌道近傍で圧倒的な重力支配を持つこと)。
冥王星は条件1と条件2を完全に満たしていたものの、「条件3」を満たすことができなかった。冥王星の質量は、その軌道領域を共有する無数のエッジワース・カイパーベルト天体の総質量に比べて圧倒的に小さく、自らの重力で軌道上の小天体を排除または統合できていない。さらに、巨大な海王星の公転軌道と一部交差する特異な楕円軌道を描いている点も、領域内を支配しきれていない明確な証拠と見なされた。
この結果、冥王星は従来の惑星(Classic Planets)から新設されたカテゴリーである「準惑星(dwarf planet)」へと移行することとなった。惑星と準惑星、そして小惑星などの太陽系小天体がどのように区分されているのか、物理データと定義の相違を客観的数値で比較したのが下表である。