日本のロッジ群は孤立した存在ではなく、1717年に発足した世界最古の統括機関「グランドロッジ・オブ・イングランド」を中心とする全世界的な承認ネットワークに組み込まれている。正規のロッジとして認められるには厳格な規範と歴史的伝統を遵守することが求められ、互いの正統性を担保し合っているのだ。
このグローバルな繋がりこそが、幕末の開港期に訪日した欧米の外交官や商人、技術者たちにとって、言葉や文化の壁を超えた強固な信頼関係を構築するセーフティネットとなった。異国での相互扶助を目的としたネットワークが、結果的に近代日本のインフラ整備や外資導入を加速させた事実は、経済史の観点からも極めて興味深い。