真相の解明に向け、京都府警察捜査第一課は現場周辺から主要幹線道路に至るまで、数十台に及ぶ防犯カメラ映像を徹底的にリレー解析した。デジタルデータは感情を持たない。客観的な記録だけを愚直に紡ぎ出していく。
捜査関係者の証言によると、父親が「男児と最後に一緒にいた」と主張する時間帯、近隣の防犯カメラには父親の車両のみが映り込んでおり、同乗しているはずの息子の姿はどこにも確認できなかった。さらに、近接するN-SYSTEM(自動車ナンバー自動読取装置)の通過記録は、父親が警察に説明した移動ルートとは全く異なる足取りを示していた。積み重ねられた科学的証拠が、容疑者の初期供述を次々と突き崩していったのだ。