結婚式における胸元の装いに関して、ネット上や知恵袋などで最も多く見られる致命的な勘違いが「胸ポケットに挿したハンカチで感動の涙を拭いてしまった」というエピソードです。結論から言えば、胸元を飾るポケットチーフと、実用として涙や手を拭くハンカチは全くの別物として扱わなければなりません。式典中に胸ポケットからチーフをさっと抜き出して涙を拭う姿は、一見映画のワンシーンのように思われがちですが、日本の冠婚葬祭マナーにおいては「装飾具を汚す不作法」とみなされます。
紳士服専門店「ozie(オジエ)」や「洋服の青山」の服飾指導データでも指摘されている通り、結婚式に臨む男性は合計2枚の布を身につけることが正式な作法です。胸元には装飾用のポケットチーフを挿し、パンツのポケットまたはジャケットの内ポケットには、吸水性に優れた白無地の綿(コットン)ハンカチを忍ばせておくのが紳士の基本ルールとなります。
また、折り方自体にも厳格な格式が存在します。カジュアルなパーティー向けの折り方を厳粛な神前式や教会式で選んでしまったり、逆に過度にとがった派手なスタイルを一般ゲストが披露宴で主張しすぎたりすると、周囲から浮いてしまう原因になります。立場(新郎、親族・主賓、友人ゲスト)と挙式時間帯に合わせた適切な結婚式ハンカチマナーを把握することが、洗練された大人の第一歩です。