伝説の裏には、かけがえのない仲間との絆があった。主砲として並び立った掛布雅之との関係性は、単なるチームメイトを超えた深いリスペクトで結ばれていた。バースは「ミスタータイガース」と称された掛布の打撃理論や打席での姿勢を極めて高く評価しており、二人が並ぶクリーンナップは相手投手陣に極限の圧迫感を与え続けた。
遠征先の移動時や食事の場でも、二人は野球論を語り明かしたという。掛布が四球で出塁し、バースが返す。あるいはその逆の展開。言葉の壁を越えた阿吽の呼吸が、1980年代半ばの阪神タイガースに爆発的な攻撃力をもたらしていたのだ。