王騎を演じるにあたり、最大の課題となったのが「巨躯の再現」でした。クランクイン前、プロデューサー陣からも身体づくりの重要性を伝えられた大沢たかおは、ストイックの極みとも言える肉体改造に着手します。
当時、大沢は徹底した高タンパク食を取り入れ、1日に肉を1kg以上食す生活を継続。専門のトレーナーとともに海外や国内のジムで連日ハードなウエイトトレーニングを敢行しました。その結果、通常時よりも約20kgの増量を達成。特に甲冑から覗く丸太のように太い腕の筋肉と盛り上がった僧帽筋は、CG処理を疑われるほどの迫力を生み出しました。
シリーズが進むにつれ、大沢の肉体はさらに進化を遂げます。第1作で特注された甲冑のサイズが合わなくなり、続編のたびにサイズアップして作り直されたというエピソードは、制作現場でも伝説として語り継がれています。「衣裳を着たときに、王騎としての説得力がなければ作品そのものが成立しない」というプロフェッショナルとしての執念が、あの凄まじい体躯を作り上げました。