作画家としての評価を不動のものとした代表作の一つが、原作者である武論尊と手を組んだ不朽の名作『サンクチュアリ』である。政界と極道という表と裏の世界から日本を変革しようとする二人の男を描いたこの物語は、バブル崩壊後の鬱屈とした日本社会に強烈な風穴を開けた。
武論尊が提示する骨太で圧倒的な熱量を持つストーリーラインに対して、緻密にして艶やかな絵画的ビジュアルが見事に噛み合った。静かなる狂気と溢れ出る野望。キャラクターの瞳の奥にある感情の揺らぎまでを描き切る作画力があったからこそ、あの壮大な人間ドラマは読者の心に深く刺さり続けたのだ。