この灯台の歴史を語る上で欠かせないのが、「日本の灯台の父」と称される英国人技師リチャード・ヘンリー・ブラントンだ。明治政府の招きで来日したブラントンが設計を手がけ、地元産の御影石(徳山石)を精緻に積み上げて完成させた。驚くべきことに、日本にある石造り灯台としては珍しく、表面に塗装を一切施さない無塗色のままの姿を現在まで保ち続けている。
1998年にはその高いデザイン性と歴史的価値から「日本の灯台50選」に選出され、さらには国の登録有形文化財および経済産業省の「近代化遺産」としても高い評価を獲得した。150年前の職人技が刻まれた重厚な石組みは、今も変わらず現役で機能する生きた文化財としてクラシカルな気品を放っている。