近年のJ-POPシーンでは、K-POPの影響も受けてダンススキルの高度化が急速に進んだ。激しいジャンプやフロアワークを伴う振付が当たり前となる中、衣装デザイナーたちは特殊な伸縮素材や摩擦に強いスポーツファブリックを導入している。
例えば『AKB48 17th研究所』などの配信コンテンツでも垣間見えるように、若手メンバーのレッスン現場から衣装フィッティングに至るまで、激しい動きに対する負荷テストが幾度となく繰り返されている。スカートの裾に極小のウェイトを仕込んで過度なめくれ上がりを防ぐ技術や、激しい跳躍でもインナーがズレないボディスーツ型の一体型パターンなど、衣服工学的なアプローチが惜しみなく投入されている。
パフォーマンスのダイナミズムを損なうことなく、いかに演者の尊厳と安全を守るか。衣装チームの技術革新は、激化するステージ表現を水面下で支える最大の防波堤となっている。