不動産の残置とは?勝手な処分が招く違法リスクと費用負担の真実

不動産の残置とは?勝手な処分が招く違法リスクと費用負担の真実

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不動産取引の実務において、残置物(ざんちぶつ)の意味は「本来は退去時に撤去すべき私物であるにもかかわらず、何らかの理由で室内に残されたままの動産類全般」を指します。具体的には、前の入居者が設置したエアコン、照明器具、ガスコンロ、ウォシュレット、カーテン、タンスなどが典型例です。

最も注意を払うべきは、賃貸借契約における「設備」と「残置物」の違いです。両者は外見上同じエアコンであっても、契約上の法的位置づけと維持管理の責任主体が完全に分かれます。

賃貸借契約書で「設備」と明記されている場合、所有権は貸主(オーナー)にあり、経年劣化等で故障した際の修理・交換費用はすべて貸主が負担します。一方、契約書面で「残置物」と指定されている場合、貸主は目的物を使用収益させる義務としての修繕義務を負いません。入居者は自由に利用できるものの、故障時の修理費用や不要になった際の撤去費用は自己負担となるのが原則です。

内見時に「エアコン付き」と説明を受けて入居したにもかかわらず、いざ真夏に故障した際に契約書を確認すると「前入居者の残置物(無保証)」と記載されており、自腹で10万円以上の交換費用を支払う羽目になったという相談が消費生活センター等に多数寄せられています。

中島 亮太
著者

中島 亮太

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。