西新という街の骨格を語るうえで、学校法人西南学院の存在とその知的なランドスケープを外すことはできない。キャンパス内に点在する赤煉瓦の美しい校舎群。そこには、日本の近代建築史に巨大な足跡を残した建築家・前川國男の確固たる美学が息づいている。
モダニズム建築の粋を集めた空間構成、光と陰影を巧みに操るファサード。建築デザイン・都市計画ジャーナリズムの視点から見ても、西新の景観は単なる商業化の波に呑まれることなく、アカデミックな気品と歴史的文脈を色濃く保ち続けている。西新プラザ周辺の空間設計にも、そうした先人たちの都市への敬意が随所に滲み出ており、歩くだけで心地よいリズムと風格を感じさせる。