「自分が頑張れば何とかなる」「断ることは悪だ」——そう思い込んでいないだろうか。適応障害を発症しやすい人の筆頭にあげられるのが、過度に真面目で責任感が強く、完璧主義的な傾向を持つ人々だ。彼らは課題にぶつかった際、他者や環境にSOSを出すのではなく、すべてを自己の努力不足に帰結させる傾向がある。
近年、ハイブリッドワークやデジタルコミュニケーションの常態化により、境界線なき業務負荷が個人にのしかかるようになった。「90点では不十分、常に100点を目指さなければならない」という強い強迫観念は、脳内の神経伝達物質のバランスを徐々に崩していく。周囲からの評価が高い「優秀な人材」ほど、自身の不調を隠蔽し、手遅れになるまで耐え続けてしまうのが恐ろしい実態だ。