従来のS字フックが落下する原因は、極めて単純な物理現象にあります。掛けてある荷物やツールを取り外そうと上へ持ち上げた際、フック先端がバーから浮き上がり、重心がブレて横転・脱落します。特に軽量な小物を掛けた場合やすべりやすいステンレスバーに設置した場合、摩擦抵抗がほとんど働かないため、わずか数ミリの持ち上げでも外れてしまいます。
この欠点を克服するために設計されたのが、バーをくわえ込んでホールドするストッパー付きS字フックや、開口部にバネ仕掛けのゲートを設けたロック機能付きモデルです。現在流通している進化系フックは、主に次の3つのアプローチで「落ちない構造」を実現しています。
第1に、バーを挟み込むシリコンや樹脂製のフレキシブル弁。第2に、カラビナのように内側へ押し込んで開口させるスプリングゲート。第3に、バーと接するカーブ部分をフラットに成形し、左右への傾きを抑え込む横揺れ防止設計です。これらにより、片手で勢いよく物を引っ張り上げてもバーに固定され続ける環境が整います。