2024年8月に発生した日向灘を震源とするM7.1の地震以降、日向灘地震との関連性を気にする声が高まりました。宮崎県沖の日向灘は南海トラフ想定震源域の西端に位置しており、ここでは南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が運用上初めて発表された経緯があります。
地理的にトカラ列島と日向灘は九州・南西諸島エリアとして近接して見えますが、地震連動メカニズムの観点では明確な境界が存在します。日向灘はプレート間固着すべりによるプレート境界型地震の領域であるのに対し、トカラ列島は琉球弧の背弧側リフティング(地殻伸張)ゾーンです。日向灘で発生した応力変化がトカラ列島に波及したり、その逆が引き金になったりする力学的伝播の規模は極めて小さく、距離減衰を考慮しても直接の引き金にはなり得ません。