SNSやレシピサイトで話題に上る様々な炊飯裏ワザですが、食品化学の観点からその効果を精査すると、明確なメリットと注意すべきポイントが存在します。
ご飯を氷や炭酸水で炊く裏ワザの評判については、明確な理論的根拠があります。お米のデンプンを分解してブドウ糖に変える酵素「β-アミラーゼ」は、40℃〜50℃付近で最も活発に働きます。炊飯前に氷を投入して釜全体の水温を0℃近くまで下げることで、沸騰するまでの温度上昇時間を意図的に引き延ばし、甘みを極限まで引き出すことが可能です。炭酸水を使用した場合、気泡が米粒を押し広げて熱伝導率を高め、ふっくらとした立ち上がりを助けます。
また、みりんや酒を入れてご飯を炊く効果の真相として、古米特有の乾燥臭を抑え、上品なツヤと保水性を高める作用が実証されています。米2合に対して料理酒小さじ1、みりん小さじ1/2を加えることで、アルコール揮発時に嫌な臭気成分を飛ばし、糖分が米粒表面をコーティングして照りを生み出します。ただし、入れすぎると焦げ付きや独特のアルコール風味が残るため、適量の厳守が欠かせません。