柏原芳恵が人生を捧げた事実婚のパートナーは、かつて大手芸能事務所の役員や香港・台湾公演の舞台制作などを手がけていたプロデューサーの鹿内泰孝(しかない やすたか)氏です。二人の年齢差は実に22歳でした。
二人の馴れ初めは1990年前後、柏原の海外進出やコンサート制作に鹿内氏が携わったことがきっかけでした。仕事を通じて絶大な信頼を寄せるようになった二人は、やがて都内のマンションで同居を開始。出会った当初、鹿内氏には妻子がいたため週刊誌等で騒動となった時期もありましたが、その後正式に前妻との離婚が成立して以降も、二人はあえて婚姻届を提出することなく「事実婚」の形を選択しました。
「紙の契約に縛られるのではなく、魂で結びついていたい」という価値観のもと、二人の共同生活は順風満帆に見えましたが、2000年代以降、鹿内氏を重い病魔が襲います。白血病や神経難病などの闘病生活を強いられるなか、柏原は仕事をセーブしながら10年以上に及ぶ献身的な介護を続けました。2015年に鹿内氏が享年71歳で逝去するその瞬間まで、彼女は最前線で寄り添い続けたのです。