宮本佳代子氏のバックボーンもまた、決して平凡なものではない。彼女は大手製薬会社であるエスエス製薬の創業者一族の令嬢であり、高い教養と深い自立心を併せ持つ女性だった。離婚後、頼る者もいない中で不動産業界へ飛び込み、トップ営業マンとして自立した人生を切り拓いていく強靭な精神力を見せた。
一方、夫の実家は自由民主党の重鎮を輩出し続ける屈指の政治家一族である。日本政界の中心で絶大な影響力を誇ってきた小泉家において、佳代子氏が直面した葛藤は、単なる夫婦の不仲ではなく、家柄と政治文化が交錯する大きな悲劇であった。この二つの名門の血脈を受け継いだことが、孝太郎の内に秘めた品格と芯の強さに深く寄与していることは疑いようがない。