花火大会の予算構造は、ここ数年で根底から覆された。かつては地元企業の協賛金と一部の有料席販売で十分に賄えていた運営費が、人件費と資材費の急騰によって崩壊しつつある。特に警備員の確保は熾烈を極めており、全国的な人材不足も相まって配置コストが跳ね上がった。
警備会社関係者は明かす。「2026年の現在、大規模イベントでの有資格警備員の確保は争奪戦です。数千人規模の誘導要員を配置しようとすれば、警備費用だけで億単位の資金が飛ぶ。万が一事故が起きた際の賠償責任や社会的リスクを考えれば、予算が足りないまま開催を強行することなど到底できません」。花火の打ち上げ費用そのものよりも、観客を安全に帰宅させるためのコストが運営を圧迫しているという逆転現象が起きている。