ふたりの原点となったのは、テレビ東京系列の朝の顔である『おはスタ』での共演だった。当時、番組レギュラーとして圧倒的な存在感を放っていた岩井勇気と、おはガールとして溌剌とした笑顔を届けていた奥森皐月。画面越しに見れば、それは単なる先輩タレントと後輩共演者の構図に過ぎなかった。
しかし、番組を卒業し、歳月を経て再会したふたりを結びつけたのは、テレビ的なノリとは対極にある深いサブカルチャーへの偏愛だった。映画、音楽、舞台、そして何よりもお笑いに対する妥協なき審美眼。お互いが持つ表現へのリスペクトが、時間をかけてひとつの確信へと変わっていったのだ。単なる思いつきや一時の感情ではなく、長年の対話の蓄積が結実した電撃婚の背景には、外からは見えにくい必然性が横たわっていた。