街角で見かける「羽根」の募金といえば、緑の羽根と赤い羽根が双璧を成します。見た目が酷似しているため混同されがちですが、両者は目的・所管省庁・根拠法・実施主体が根本的に異なる別物です。その差異を正しく理解することが、納得のいく寄付判断への第一歩となります。
赤い羽根共同募金との違いを浮き彫りにする最大のポイントは、「対象領域」です。赤い羽根は社会福祉法に基づくもので、所管は厚生労働省。集まった資金は高齢者支援、障がい者福祉施設、子ども食堂、孤立防止事業など、人々の生活と福祉を支えるために活用されます。実施時期も原則として毎年10月1日から全国一斉に展開されます。
対して緑の羽根は緑の募金法に依拠し、所管は農林水産省(林野庁)。目的は自然環境の保全や森林整備、地球温暖化防止など、自然と樹木に特化した事業に投じられます。運動期間は春季(2月〜5月)と秋季(9月〜10月)に設定されており、新緑の季節に合わせて緑化意識を高める意図が込められています。
「福祉の赤い羽根」と「環境の緑の羽根」。それぞれの法的使命と還元先が異なるため、自分の寄付意志が「地域の福祉」に向いているのか、それとも「緑豊かな自然環境の保全」に向いているのかを見極める基準を持つことが求められます。