人口減少と世帯数頭打ちという構造的課題に直面するなか、業界内では静かな合従連衡が相次ぎました。家電量販店再編の真相を探ると、各社が抱える危機感の所在が見えてきます。
業界を騒然とさせたのが、家具インテリア国内最大手のニトリホールディングスによるエディオンへの出資と資本業務提携です。西日本に強力な地盤を持つエディオンは、ニトリと組むことでリフォーム商品の共同開発や、家具・インテリアと白物家電のコーディネート売り場を全国に展開。ヤマダの「暮らしまるごと」戦略に対抗する一大勢力を形成しました。エディオン売上推移が安定を維持している背景には、こうした異業種連合による店舗開発力の底上げがあります。
さらに異彩を放つのがノジマの買収戦略です。大手通信キャリアの有力一次代理店であったITXやコネクシオを次々と手中に収め、通信インフラの販売チャネルを独占的に強化。さらにはパソコン名門ブランドであるVAIOの買収劇に打って出ました。家電量販店特有の「メーカーから派遣される応援販売員(ヘルパー)」を一切置かず、全店員を自社直接雇用のコンサルタントとして育成する独自経営方針が、高い営業利益率(4%台後半)を生み出す原動力となっています。