壱発ラーメンの暖簾をくぐった者がまず目を奪われるのが、どんぶりの縁を埋め尽くすように盛り付けられた「花びらチャーシュー」の迫力です。豚肩ロースをじっくり煮込み、余分な脂を落としながらもしっとりとした柔らかさを残したチャーシューは、スープの熱を帯びることで脂がほどよく溶け出し、極上の口どけを生み出します。大判の肉が10枚前後も敷き詰められたそのビジュアルは、SNS時代以前から多摩・相模原エリアの胃袋を掴んで離しません。
しかし、同店の真骨頂は単なるデカ盛りや肉の量にとどまりません。ファンの心を決定的に捉えているのが、名物「ネギとろ」や「めかぶ」に代表される、ネバネバ系トッピングと豚骨醤油スープの融合です。
豚骨、鶏ガラ、香味野菜を丁寧に炊き出したスープは、濃厚でありながら後味にしつこさがなく、醤油ダレのキレが際立つクラシカルな味わい。そこに、丁寧に細切りされた青森県産長芋のシャキシャキとした「とろろ」や、三陸産の肉厚な「めかぶ」が絡み合います。動物性のコクと旨味に、海藻由来のミネラルと山芋の爽やかな粘り気が加わることで、濃厚なのにスルスルと胃に収まる唯一無二の喉越しが完成します。ごま油と秘伝ダレで和えられた白髪ネギの辛味がアクセントとなり、箸を止める隙を与えません。