ローズマリーを増やす上で、技術以上に結果を左右するのが作業を行うタイミングです。植物愛好家プラットフォーム『GreenSnap』等に寄せられる数千件の栽培ログを精査すると、発根成功率は時期によって20%台から90%近くまで激変することが実証されています。
最も推奨されるベストシーズンは、春の「5月〜6月」と秋の「9月下旬〜10月」です。この時期の共通点は、気温がおよそ18℃〜23℃前後で安定している点にあります。この温度帯はローズマリーの代謝が最も活発になり、切り口の細胞分裂が急速に進む適温です。
特に5月〜6月は、その年の春に芽吹いた新梢(しんしょう)が適度に充実し、組織が柔らかすぎず硬すぎない絶好の「半熟枝」が得られます。梅雨時期の適度な空中湿度は、葉からの過剰な水分蒸散を自然に防いでくれるため、初心者が屋外で作業しても乾燥死しにくい大きなアドバンテージがあります。一方、9月下旬からの秋挿しは、夏の猛暑を乗り越えた充実した株から穂木を採取でき、気温が下降トレンドに入るため腐敗菌の繁殖リスクを最小限に抑えられるメリットがあります。
絶対に避けるべきは「7月〜8月の真夏」と「12月〜2月の真冬」です。30℃を超える真夏は水中の溶存酸素量が激減して切り口が即座に腐敗し、氷点下近くまで下がる冬場は植物自体が活動を停止(休眠)しているため、発根エネルギーそのものが生み出せません。