日本人の記憶に深く刻まれた瞬間がある。東京2020オリンピック開会式ドローン演出だ。国立競技場の上空に浮かび上がった巨大な地球儀は、演出家である佐々木宏氏らのクリエイティブな構想と、米Intel Corporation(インテル)が誇る当時の最先端マルチドローン制御技術が融合した象徴的なシーンとなった。あの夜を境界線として、日本における空のエンタメに対する認識は一変したと言ってもいい。
当時は一企業の技術的デモンストレーションという側面が強かったが、それから数年を経て、技術の民主化と国産化が急速に進んだ。現在では単なる点灯飛行にとどまらず、ダイナミックな群集制御システムによって、まるで生き物のように滑らかに変化するマルチメディア空間が創出されている。