駅舎の外に目を向けると、自治体による力強い都市再編の波が押し寄せている。佐賀県三養基郡基山町が進める「基山駅前広場整備プロジェクト」は、長年課題とされてきた駅前広場の混雑と動線の交錯を根本から解消するための大規模施策だ。
新しく整備された送迎用ロータリーや歩行者専用デッキ、駐輪場の拡充により、自家用車での送迎(キスアンドライド)が極めて安全かつスムーズに行えるようになった。駅前広場には地元産木材を使用した温もりある休憩スペースが新設され、通学の学生や高齢者が安心して列車を待てる環境が整えられている。
さらに、駅前商店街のリノベーションや新規カフェの出店など、民間主導のマイクロデベロップメントも活発化している。単に電車に乗るためだけの空間から、人が集い、憩い、地域とつながるオープンスペースへの転換が、着実に実を結びつつある。