小島聖の経歴を振り返ると、その原点は1980年代後半から1990年代初頭の「美少女タレント」時代にあります。特撮ドラマ『美少女仮面ポワトリン』の村上モモコ役や、NHK大河ドラマ『太平記』、フジテレビ系『タモリのボキャブラ天国』などで見せた愛くるしい笑顔は、当時の若者を中心に絶大な人気を誇りました。
しかし、彼女は安住の地にとどまることを拒み、表現者としての深みを追求していきます。その象徴が、1999年に発表された写真集『タメイキの理由』(アスペクト刊、荒木経惟撮影)です。世界的写真家とのコラボレーションによって引き出された彼女の肉体美とアンニュイな表情は、若い頃の写真やアイドル的なパブリックイメージを完全に覆し、大人の女性への脱皮を強烈に印象づけました。
その後も映画『犬、走る DOG RACE』(1998年)、『あつもの』(1999年)、『無問題2』(2002年)など、名だたる監督たちの意欲作に立て続けに出演し、日本映画界になくてはならない実力派女優の座を固めていきました。