かつて伏見といえば、接待向けの高級料亭か、サラリーマン向けの居酒屋という二極化が定番だった。しかし現在、その隙間を埋めるように個性的で尖った飲食店が次々とオープンしている。古民家や雑居ビルを改装したナチュラルワインのビストロ、スパイスにこだわったカレー専門店、極上のエスプレッソを提供するコーヒースタンドが路地裏に潜む。
東京や海外の有名店で研鑽を積んだ若手シェフたちが伏見を選ぶ理由は、適度な賃料と感度の高い客層のバランスにある。「名駅ほど家賃が高すぎず、栄ほど若者に寄りすぎていない。大人の遊び場として自分のこだわりを表現するには最適の場所」と語るビストロオーナーの言葉が、今の伏見の勢いを象徴している。