中嶋優一氏のテレビマンとしてのキャリアを語る上で欠かせないのが、松本人志氏との濃密な協業関係です。その代表例が2004年にスタートした『人志松本のすべらない話』でした。サイコロを振って出た目の人間が実話を語るという、セットも演出も極限までシンプルにしたフォーマットは、お笑い界に革命をもたらし、中嶋氏はチーフプロデューサーとして深夜枠からゴールデン特番へと育て上げました。
さらに、大喜利を競技化・エンターテインメントへと昇華させた『IPPONグランプリ』、日曜朝の言論空間を刷新した『ワイドナショー』、そして『ダウンタウンなう』の看板コーナーから派生した『酒のツマミになる話』など、松本氏の才能を多面的なフォーマットへ落とし込む手腕は業界内で群を抜いていました。
2023年には『まつもtoなかい』をレギュラー化させ、香取慎吾氏と中居正広氏の歴史的共演を実現させるなど、芸能界のパワーバランスを動かすキャスティング力を見せつけました。中嶋氏は単なる番組制作者ではなく、松本人志という巨大な才能をテレビというメディアで最も効果的に輝かせる専属アーキテクト(設計者)の役割を果たしていたと言えます。