広島県知事・湯崎英彦の現在地|公金疑惑の真相と退任説の全内幕

広島県知事・湯崎英彦の現在地|公金疑惑の真相と退任説の全内幕

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歴代の地方自治体首長を見渡しても、広島県知事・湯崎英彦氏が歩んできた道のりは極めて異色です。1965年に広島市で生まれた湯崎氏は、地元の名門・広島大学附属高校を経て東京大学法学部に進学。1990年に当時の通商産業省(現・経済産業省)へ入省しました。官僚として国際通商政策の最前線に身を置くなか、米スタンフォード大学経営大学院へ留学してMBAを取得。このシリコンバレーでの経験が、のちの政治信条を形作る決定打となります。

2000年には安定した官僚の座を捨て、ブロードバンド黎明期に通信ベンチャー「株式会社アッカ・ネットワークス」を共同創業。副社長として同社を東証マザーズ、さらには東証一部上場へと急成長させました。霞が関の統制機構とシリコンバレーの冷徹なマーケット原理の双方を知り尽くした経歴は、旧来の官僚出身知事とは一線を画すものでした。

政界進出の契機となった2009年の広島県知事選挙では、引退する前知事の後継争いが混迷を極めるなか、無所属で出馬して初当選。その後、2013年、2017年、2021年の選挙でも他候補を寄せ付けず、過去の選挙結果ではいずれも得票率7割から8割前後の大差で勝利を収めてきました。

私生活に目を向けると、家族構成は妻と3人の子ども。初当選翌年の2010年秋には、全国の現職知事として初めて約10日間の「育児休業(育児のための部分休業)」を取得し、国会や全国紙で賛否両論の論争を巻き起こしました。当時は「公職の放棄ではないか」という批判が寄せられたものの、イクメンという言葉が定着する以前にトップ自らが率先して行動を起こした姿勢は、先進的な首長像として広く記憶されています。

斉藤 蓮
著者

斉藤 蓮

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。