マグロが泳ぎ続ける驚きの理由とは?止まると死ぬ真相と睡眠の謎

マグロが泳ぎ続ける驚きの理由とは?止まると死ぬ真相と睡眠の謎

マグロが泳ぎ続ける驚きの理由とは?止まると死ぬ真相と睡眠の謎の基礎知識と応用に迫る! わかりやすい言葉で紐解きます。

「マグロは止まると死ぬ」という言説は、比喩表現ではなく生物学的な事実です。その根底にあるのが、独特なマグロの呼吸メカニズムです。金魚やタイなどの一般的な魚類は、口と鰓蓋(えらぶた)をリズミカルにパカパカと開閉させ、口から吸い込んだ海水をエラへと送り込むポンプ機能(頬腔ポンプ換気法)を持っています。そのため、岩陰や海底で完全に静止していても酸欠に陥ることはありません。

しかし、マグロをはじめとする高速回遊魚はこの自力でエラを動かす筋肉が極限まで退化しています。自力で水を吸い込むポンプ機能を持たないマグロは、自らが前進することで口の中に海水を力強く流入させ、その水流の勢いを利用してエラを通過させるしかありません。この受動的な呼吸方式を専門用語で「ラム換気法(Ram ventilation)」と呼びます。水流をラム(突進)の力で押し込むため、前進を完全に止めた瞬間、エラを通過する水流が途絶え、エラ呼吸と酸素摂取が完全にストップしてしまいます。

さらに、彼らの筋肉は膨大な酸素を消費する赤身(遅筋)で構成されており、体組織の酸素消費量は底生魚の十数倍に達します。前進を停止して水流が途絶えると、わずか数分から数十分で体内の溶存酸素が枯渇し、マグロの窒息死原因となってしまいます。つまり、マグロが止まれない理由は、エラに水を送り込み続ける推進力そのものが生命維持装置と直結しているからに他なりません。

佐藤 大輔
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佐藤 大輔

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