浅野大義の生涯と「市船soul」の誕生秘話は、中井由梨子によるノンフィクション書籍を経て、実話映画『20歳のソウル』として銀幕に結実した。映画界で熱い注目を集める俳優・神尾楓珠が主人公・浅野大義役を演じ、その真摯なアプローチが多くの観客の涙を誘った。
神尾楓珠は役作りのため、実際にトロンボーンの猛特訓を重ねただけでなく、大義の母や恩師、親友たちと対話を重ねた。単に悲劇の主人公を演じるのではなく、音楽を愛し、人を笑わせることが大好きだった青年の「日常」と「生命の輝き」を誠実にすくい取った。
劇中では、病魔に侵されながらも笑顔を絶やさず、後輩たちの指導や作曲に命を燃やす姿がリアルに描かれる。日本映画の歴史においても、これほどまでに音楽と生が直結した情熱的な作品は稀だろう。スクリーンから溢れ出るのは絶望ではなく、最後まで前を向き続けた青年の圧倒的な熱量だ。