物語の前半、視聴者の視線を釘付けにしたのはサングラスをかけ喋らない護衛術師「フィッツ」の存在だった。その正体こそが、長らく行方不明となっていたシルフィエットである。転移事件の際、上空からアスラ王宮の空中庭園へと落下した彼女は、膨大な魔力を一気に消費したことで髪の色が元来の緑から白へと変化。正体を隠したまま第一王女アリエル・アネモイ・アスラの側近となり、「サイレント・ゼロ」の異名をとるまでに成長した。
無詠唱魔術の使い手としての圧倒的な戦闘力と、王女への絶対的な忠誠心。しかし、そのクールな仮面の裏には、幼い頃に離れ離れとなった大切な存在への深い思慕が隠されていた。性別を装い、本名を伏せざるを得なかった歳月は、彼女の精神をたくましく鍛え上げると同時に、どこか切ない孤独を宿らせることになったのだ。