トトロ『風の通り道』が今なお涙を誘う理由|久石譲と宮崎駿の真実

トトロ『風の通り道』が今なお涙を誘う理由|久石譲と宮崎駿の真実

トトロ『風の通り道』が今なお涙を誘う理由|久石譲と宮崎駿の真実に関する最新の話題を丁寧に解説いたします。

インターネット上で長年にわたり語り継がれ、SNS等で定期的に再燃する「風の通り道 都市伝説の真相」についても客観的なファクトチェックが必要です。ネット上には「サツキとメイはすでに命を落としており、トトロは死神、風の通り道は冥界への案内曲である」といった陰謀論めいた言説が散見されます。

これらの言説は、後半パートで姉妹の足元の影が薄くなっている作画表現や、狭山事件との強引な結びつけを根拠として拡散されてきました。しかし、スタジオジブリ公式ブログ(2007年5月付の公式発信)をはじめ、関係者インタビューにおいて「サツキとメイが死んでいるという事実や、トトロが死神であるという設定は一切存在しない」と正式に否定されています。

影の省略についても、単に夕暮れ時の光線状況を演出し、作画工程上の効率化を図った現場判断に過ぎません。『風の通り道』が醸し出すどこか物悲しくミステリアスな気配は、死の暗喩などではなく、民俗学者・折口信夫が論じた「マレビト(異界からの来訪神)」に対する日本人の畏敬の念が音楽的に具現化された結果です。無根拠なホラー的解釈を排してこそ、楽曲が秘める真の神聖さが際立ちます。

池田 達也
著者

池田 達也

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。