全国の音楽スタジオやライブハウスに必ずと言っていいほど常設されているのが、ソリッドステートアンプの代表格「Roland JC-120(ジャズコーラス)」と、真空管スタックアンプの王道「Marshall JCM900 / JCM2000」です。この2台は音の出力構造が根本的に異なるため、同一の感覚でノブを回しても狙ったトーンは得られません。
JC-120イコライザー設定の定石と歪みペダルを活かす裏ワザ
JC-120は極めてワイドレンジかつフラットな特性を持つ反面、高域が非常に鋭利で、ディストーションペダルを踏むと「ジャリジャリとした耳障りな歪み」になりやすい難点があります。
スタジオでJC-120を扱う際の標準設定は、「Brightスイッチ:OFF / Treble:4 / Middle:6〜7 / Bass:3〜4」が鉄板のベースラインです。さらに、多くのプロが現場で行っている裏ワザとして、「エフェクターをフロントパネルのインプットではなく、背面のRETURN端子(リアインプット)に接続する」という手法があります。プリアンプ回路をバイパスしてJC-120の強力なパワーアンプとスピーカーだけを鳴らすことで、プリアンプ由来の高域のトゲを取り払い、プリアンプペダルやマルチプロセッサー本来の艶やかなドライブサウンドを引き出すことが可能です。
マーシャルアンプセッティングと極上クランチサウンドの作り方
Marshall(JCM2000 DSLなど)を使用する場合、最も重宝されるのがピッキングの強弱にリニアに反応するクランチサウンドの作り方です。リードチャンネルで過剰に歪ませるのではなく、あえて「Classic Gainチャンネル(Crunchモード)」を選択し、ゲインを5〜6付近に設定します。
マーシャルアンプセッティングの黄金比は、「Bass:5 / Middle:7 / Treble:5 / Presence:4」。真空管特有の芳醇なミドルレンジを前に押し出し、ギター側のボリュームノブを「7〜8」に絞った状態で芯のあるクランチ、「10」に全開にした状態で伸びやかなオーバードライブへ変化させるダイナミクスを構築します。アンプ側で歪みの天井を決め、手元で音色を操るセッティングこそが、ステージで埋もれないプロの鳴らし方です。